<山>の日常

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「も、申し訳ございませんっ、少し目を離した間に……!」  走り寄ってきたのは、子どもたちの先生のようだった。 咲「そんな、大丈夫ですよ」 「ねぇねぇ、リーダーとさくくん、どこにいくの?」 先「こらっ!  お2人にそんな失礼な口は……」 蒼「大丈夫ですよ、俺たちがそう呼んでくれっていったんです」  先生はその後も天野と朝倉に謝り続けていたが、何とか落ち着いてくれて、そのまま子どもたちを連れて帰って行った。 蒼「もっと気軽でいいのにな」 咲「仕方ないよ、これでも一応、俺たち<山>のトップなんだからさ。  ……ってヤバい、急ぐよ蒼くん!!」 蒼「おぅ、  にしても、杉山もすごいよな…」 咲「そうだね……まぁ、いつも可愛がっていたから…」 蒼「それでもさ………伝書鳩と結婚するなんて、」 咲「うん…。  一昨年、商店街のおじさんが馬と結婚した以来の驚きだよね……」  この世界では、結婚は自由だ。  ずっと昔は男女の結婚が当たり前で、それ以外など認められなかったそうだが、今は違う。  <審査官>という役職があり、彼らの審査に認められれば誰とでも結婚できる。  同性同士でも、珍しいが部下のように動物と結婚するのもありだ。  <審査官>が何を審査するのかは謎で、彼らのみぞ知る秘密となっているが、彼らの審査に通れば、幸せな結婚生活が約束される。 .
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