499人が本棚に入れています
本棚に追加
/195ページ
――――――――――
――――
――
{{天野視点}}
蒼「…ッ…げほっ……!」
『まだまだっ!!』
蒼「…ぐあっ!……ハァ…ッ…!」
あれから、絶えず繰り返される連中の容赦ない攻撃。
それを避けもせず受け続け……身体中血まみれ。とっくに感覚は無くなって、今意識があるのが自分でも不思議だった。
『はぁ、はぁ……まだ生きてんのか。』
蒼「…はっ…、
……しんで…たま…っか…よ……」
『っ、この野郎!』
やべ、目……霞んできたな……。
『ふっ、ここまで耐えた褒美に、教えてやるよ……俺たちは<風>の使者だ』
蒼「……なっ…!!!?」
『俺たちには、あんたらの存在が邪魔だからな……<山>を潰すためなら、何だってするさ』
驚愕の事実に、頭の整理が追いつかなかった俺に、男が……笑った。
『そう………何だって、な』
ゾクッと寒気がした。
男はニヤリと笑ったまま、結界を張る男の側まで行き………結界を張る男が、1人の子どもを…結界から出した。
子「はなせっ、はなせぇーー!!」
『うるせぇ!!!!いいから来い!!!!』
そのまま男は、子どもを捕まえて、地面に倒れて動けない俺の前までやって来た。
蒼「お…前、何するつもりだ…!?」
『さぁて……何だと思う?』
蒼「ま……さか」
最悪の事態が…予想された。
男はニヤリと笑って、恐怖で竦んでいる子どもに……氷の<力>でできた鋭い氷柱を突きつけた。
蒼「っ?!…やめろッ!!!!」
『はは、止めてみろよ!!!!』
男は止まらない。
ガバッと氷柱を振り上げる。
ちくしょうっ…!!!
やめろよ……やめろっ!!!!
動けっ……動けよ、俺の身体だろ!!?
蒼「やめろぉォォ―――!!!!」
、
最初のコメントを投稿しよう!