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―――――
――
晴「はぁっ、はぁ……何だよこれ…!?」
村に着いた俺は……立ち尽くした。
俺が異変に気づいた時より、大きく黒々とあがる煙……。
その原因は……
―――――村が、燃えていた。
連なっていた4つの家が、炎を上げて燃えていて。
爺ちゃん婆ちゃんが大切に……大切にしていた畑には、大きな穴が空いてて、そこからも小さく煙が上がっている。
何だよ……どういうこと……?
「……はる…にーちゃん……?」
晴「っ!!勇太(ユウタ)?!」
小さく小さく聞こえた声に、バッと後ろを振り返ると、森の入り口の木の陰に、村人の2人の兄弟……勇太と光太がいた。
まだ小さい兄弟だけど、兄ちゃんの勇太が光太をおんぶしてて、光太は…動かない。
晴「どうしたの?!何があった?!」
急いで2人に駆け寄って、光太を勇太から下ろす。
晴「良かったッ……生きてる…!
勇太、何があったの?他のみんなは!?」
勇「うっ…ヒック……うわぁぁあん!!!!」
光太の無事を確かめてから、勇太の両肩に手を置いて聞くと、我慢してたのか糸が切れたみたいに泣き出した。
勇「みんな……あそこッ…!
…ぅっ…グスッ……火の……なかァ…!」
晴「な…んだって………っ!!!?」
この瞬間、俺は<力>の気配を感じ、俺たちを包む結界を一瞬で張った。
―――――直後。
大きな轟音が響いて、真っ赤な光が襲いかかってきた。
あと一瞬でも遅かったら……死んでた。
今のは雷の<力>……、砂煙が舞い上がって視界が悪い。
晴「……っ誰なんだよ…!!」
警戒を強めながら、視界が晴れるのを待った。
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