崩された日常 ~<風>side~

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{{秋月視点}}  信じられなかった。     《<山>から来た》  それだけで充分だった。  <山>から来た、つまりは<山>からの奇襲。  宣戦布告……ってことだろ?  俺がそんなことを考えていると、サノが夏目ちゃんの側に行って、何かを話していた。  サノも……夏目ちゃんも。  きっともう分かってる。  すぐそこにある、って。  もうすぐ掴めるって思っていた"平和"は……ずっと遠くに行ってしまった。  誰にも傷ついて欲しくなかった。  だから戦争を避けてきた。  誰かを傷つけるのも、嫌だった。  でも、向こうが俺の大切なものを奪いにくるっていうなら。  <山>がそのつもりなら。 蓮「……そんな事、させねぇ……」  受けて立ってやるよ。  俺は、俺の大切なものを守る。  たとえ、多くの人をこの手で傷つけてでも。  これ以上、大切なものを……国民を、仲間を、<風>を……傷つけられてたまるか。  俺がぎゅっと拳を握った時、サノが俺に視線を向けてきた。  何となく、何が言いたいか伝わった。  夏目ちゃんは任せたよ、サノ。  俺はサノに頷いて、後方に控えている部下に指示を出すため歩き出した。 ――――――――― ―――――― 、
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