決戦の日、交わす誓い

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蓮「な…夏目ちゃん?」 晴「だからだよっ……戦争では、たくさんの人が…ッ…死んじゃうから…!  …もしかしたら……いつかッ…  2人にもっ、会えな……くなッ…」 悠「夏目さん……」 晴「秋れ、も……サノも、すごく強いのはっ、分かってる…。  でも…怖いんだッ……。  もし、2人に…何かあったら、って…そんなの考えちゃ、いけないってッ、分かってるけど……けど、」 蓮「夏目ちゃん、はいストーップ!」 悠「ナイスタイミング蓮くん。  夏目さん、あんた本当に馬鹿?」  一気に場の空気が豹変した。  ぼろぼろ泣いていた夏目も、呆然と顔を上げる。  そんな夏目に、秋月と佐々野はにっこり笑った。 蓮「よく考えろよ。  俺らが死ぬと思うか?」 悠「絶対死にませんよ。  夏目さん、もっと俺たちを信じて下さい……絶対大丈夫だってさ」  夏目の涙の理由は。  大好きな仲間に……2人に、何かあったら。  2人に、会えなくなったら。  もし……これが最後になったら。  考えてはいけないと分かりつつ、嫌でも脳内をよぎる最悪な未来。  それが怖かったから。  秋月と佐々野は、すぐにそれを察した。  2人にだって分かっていた。  "もしも"の可能性がない訳ではない。  それでも。 悠「夏目さん、蓮くん。  俺は……人間って嫌いだった。  正直今も、たまにそう感じる。  でも、2人は……  俺にとって、何より大切な存在だ。  そんな大切な仲間を、失いたくなんかない……失わせない。  絶対、守り抜いてみせるから 」  佐々野の言葉に、夏目は目を見開いた。  秋月は少し微笑んで頷く。 、
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