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それを誰よりも理解しているのは咲くんだろう。
この戦争を、最後まで悩み抜いて決断した彼だから……もう、後には引けない事をよく知っている。
俺は何も言ってあげられないまま、ただ咲くんの背中をあやしてやるしかできなかった。
咲「……蒼くん…」
あれからしばらくして、落ち着いた咲くんはぽつりと俺を呼んだ。
蒼「何?」
咲「……俺、」
蒼「俺、咲くん以外の副リーダーなんて、考えらんないからな」
咲「っ!!?」
蒼「ふふ、おもしろい顔。
どーせまた、俺を外してくれとか言いたかったんでしょ?」
簡単に想像できた。
本当に真面目な副リーダーだから。
外して、という理由は、これからの自分への不安ではなくて……今日、隙を作って隊を危険に晒したことへの責任。
だと思う。いや、間違いなくそれだ。
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