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「んん…あれ?ここは何処だ?」
俺が目を覚ましたのは、石の床で、隣には芳香が眠っている
「おい!芳香!!大丈夫か!?」
駆け寄って起こそうとするが
「止めておきなさい…直に起きるじゃろう。」
どこからか老人の声が聞こえた
「!?」
聞き覚えのない声に驚き、体を反転させ、声の主に向かって拳を構える
「待つのじゃ、シュウ!わしじゃ、長老じゃよ!」
「長老?」
長老と名乗る老人は、白く長い顎髭を蓄えていて、服装はいかにもゲームでの魔術師が着ていそうな服だ
俺はフルスピードで脳内検索をしてみたが、現実世界でこんな変な奴と知り合った覚えは無かった
「誰だ?」
不審に思い警戒を強くする
「いやいや、シュウ!わしだって!!ほら、さっきまで話してた長老じゃよ!」
俺が警戒して拳に力をいれた事に慌てて話す
「さっきまで話してた…?」
俺がさっきまで話してたのは隣で寝ている芳香だけだ。他はゲームをやっていただけで…………
ん?ゲーム…
「あんた…さっき俺の事をシュウって…」
ゲームでしか使われない名前を…………
まさか!
「ようやく気付いた様じゃの…そう、ここはお前のやっていたゲームの世界じゃ…」
俺の心を読んでいるかの様に的確な答えを口にした
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