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時計の音が聞こえる。
[カチ…カチ…カチ…カチ…]
朝になり
目が覚めたのに
開けられない。
もし
私の目が見えなくなっていたら
元に戻っていたら
そう考えると目を開く勇気がでない私。
【私は見える!!!】
そう念じながら目を恐る恐るゆっくりと開ける。
そして
光が目の奥に映った。
蒼 「み,見える……。」
私は昨日起きた出来事が嘘じゃない事を確信し,喜びが心の中を包んだ。
それからの私の人生は今までの人生と逆転した。
目が見える様になり,今まで私生活が困難だった私は健常者となんら変わらずに生活する事ができた。
今まで簡単に行けなかった買い物……
蒼 「この服,可愛い!!」
海斗「蒼!この服も似合うよ。試着してみて。」
蒼 「うん!!!」
普通の人からしたら,ただの服かもしれない。
でも,目が見える様になった私には全てキラキラした宝物の様に見えた。
今まで見れなかったもの……
蒼 「テレビ,面白い。」
母親「今まで音声だけだったから,やっぱり違う?」
蒼 「うん!」
音しか聞こえなかった私には全てが新世界の様に見えた。
何をするのも楽しくて,こうして私は幸せな日々が続いていった。
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