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目が見える様になって一週間後……
時々,激しい頭痛が頻繁に続く様になっていた。
大学にも一人で通える様になり,大学の勉強も楽しんでしていた矢先に起きた体の異変。
でも,私は何も気にしなかった。
ただ目が見えるという奇跡を得た今,頭痛ぐらいでその奇跡が変わるなんて思わなかったからだ。
蒼 「ちょっと,頭が痛い。」
海斗「大丈夫か?」
蒼 「うん,多分大丈夫。頭痛薬もあるし…。」
海斗「今からの講義,サボるか。」
蒼 「えっ!?」
海斗「たまにはいいだろ?少し勉強に熱中しすぎなんだよ!」
そうかもしれない。
海斗「だから,息抜き!」
蒼 「そうだね。うん。」
こんなのが私の夢だった。
目が見えない頃は,こんな事なんて絶対にできない。
当たり前の事を大好きな海斗がしてくれる。それだけで頻繁に続く頭痛なんて忘れられる……そう思えた。
風が心地いい外で
海斗が私の手をひいて
走って大学を抜け出していく。
海斗「なんかスリルあるよね(笑)」
蒼 「本当だね(笑)」
海斗「蒼の目が見えるようになって,こんなにも蒼が幸せな笑顔を見せてくれるなんて信じられないよ。」
蒼 「私も信じられない。今まで,私のそばにいれくれた海斗のおかげだね!」
そう言うと海斗が笑顔で返してくれた。
私は,こんなにも幸せなんだ。
そう思った瞬間
海斗の頭の上に
欝すらと数字が浮かんだ。
[00・08・12・04・31・75]
それは動き続けていた。
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