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思わず目を右手で擦る私。
74……
73……
72……
71……
頭上の幻覚の様に見える数字が
何かをカウントしている。
私の目がおかしいの?
夢を見てるの?
このあまりにも不自然に見える光景に
私は……
海斗「蒼!!」
蒼 「………。」
海斗「蒼っ!!!」
蒼 「!!!」
海斗が私の名前を呼び
呆然となっていた私は我に返った。
蒼 「ご,ごめん……。ちょっと目がおかしくなった気がして。」
海斗「大丈夫?ちょっと目が疲れてるのかもしれない。少し何処かで休もっか。」
蒼 「……うん。」
私の見えた数字はなんだったの?
ただの気のせい?
ただの疲れ?
それとも……
それからは
もうあの数字が現れることはなかった。
やっぱり幻覚かなにかだったんだ。
この一週間ずっと目を使い過ぎて負担をかけてたのかもしれない。
少し休ませなきゃ。
そう思った私は海斗と家の前でわかれて病院からもらった目薬をして,ベッドで横になり目を休めた。
まだ頭痛がある周期で起きてる。
蒼 「やっぱり疲れてるんだよ。きっと……」
私は静かに
ゆっくりと目を閉じた。
[カチ…カチ…カチ…カチ…]
まただ…
時計の音が聞こえる。
目が見えなかったせいで音を敏感に聞く癖がまだなおらない。
そのせいで
安眠さえもできない様に思えた。
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