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「実はさ、奏一くんのお母さん…体調崩して近くの病院で入院してるんだ。
それでね、奏一くんに1度会いたいって言ってて…だけど前にお母さんの話しした時、彼凄く抗っていたからさ
だからきっと俺から話しても聞き入れて貰えないだろうと思って菜緒ちゃんに掛けたんだ」
もしかして…私から会うように説得して欲しいとかそういう話しかな?
もしそうだとしても、前に杉浦さんから話を聞いている以上 私から会った方が良いなんてとても勧められない…
「菜緒ちゃん?」
『あ、はいっ』
思わず沈黙を作っていた私の耳に輝彦さんの呼び掛ける声が響き慌てて返事を返した。
「もしかして奏一くんからお母さんの事何か聞いてる?」
ここで嘘をついても仕方ないしと小さな声で聞いてます。と正直に答えた…
「そっか…じゃああまり良い印象は持ってないよね?
でもね菜緒ちゃん、今はね随分と変わっててお母さんはあの時の事をキチンと反省もしてる…
だから話し合うチャンスはあげてもいいと俺は思うんだ」
『あのでも…』
やっぱり杉浦さんから色々話しを聞いてしまっている今 会った方がいいなんて私からは言えない…
私から話す事で、もし杉浦さんを傷付けるような事になったら…そう思ったら承諾する事はどうしても出来なかった。
『ごめんなさい私…』
「待って菜緒ちゃん! 確かに奏一くんから話し聞いてるなら、恋人の君から会ってなんて頼める事じゃないかもしれない、
だったら! それだったら1度菜緒ちゃんがお母さんに会ってみてくれないかな」
……へ?
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