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「これはどっちに置く?」
『え~っとそれはこっちに…あ! でもやっぱりそれはあっちの方がいいかな~』
「じゃあとりあえずこっちに置いておくか?」
う~んなんて悩む私に杉浦さんは怪訝な顔を向ける…
それもその筈で新居に引っ越して来たばかりの私達は、休みの日を利用して必要な物を家へと運んでいた、
今は本棚を置く位置を考えているんだけど なんだか何処もしっくりこなくて悩んでいる最中…
「な~お? そろそろ決めてくれないと腕が限界なんだけど?」
『あ、ごめんなさいっ
じゃあそっちに』
部屋の隅を指さすと了解なんて声が返って来て杉浦さんはそこへと本棚を置く…
「よし、これで全部終わったな」
『はい、あの…珈琲でも淹れましょうか?』
「ん? いやいい、先にシャワー浴びてくるから」
着ているワイシャツを引っ張り 暑い。なんてパタパタと扇ぎながら杉浦さんはバスルームへと歩いて行く…
ちょっと無理させ過ぎちゃったかな?
まだ寒い時期にも関わらず汗をかかせてしまった事に少し反省しながら、出てきた時に飲めるようにと珈琲のお湯を沸かそうかと立ち上がる…
だけど、立ち上がった視線の先に杉浦さんが持っていく筈の着替えが起き忘れられてるのに気づき それを手に私もバスルームへと向かった…
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