二章

4/8
前へ
/75ページ
次へ
---------- 午後 警邏を終えた一刀は城の中庭で政務をしながら釣り人のことを考えていた。 「お前はこの世から消える………どういうことだ?」 そんなことばかり考えてしまい、政務に手がつかないでいると、 「お兄ちゃーん!」 「ん?」 呼ばれて周りを見ると、鈴々が愛紗と星と一緒にこちらに来るのが見えた。 「鈴々。それに愛紗に星も」 「お疲れ様です、ご主人様」 「星も一緒なのか」 「ええ。ついさっき自分の仕事が終わりましてな」 「お兄ちゃん!一緒に遊ぶのだ!」 「こら鈴々」 「何やってんのー?」 また新たな声がして周りを見ると、後ろから蒲公英と翠が来た。 「ご主人様もいるし、何かおもしろいことでもあるのか?」 「いや、そういうわけでは……」 ないと愛紗が言おうとすると、 「皆さん、何を話してるんですか?」 「楽しそう……」 朱里と雛里が現れる。 「朱里、もうお主らの仕事は終わったのか?」 「はい。雛里ちゃんも手伝ってくれたので早く終わりました」 「何か頼んだの?」
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!

72人が本棚に入れています
本棚に追加