一章

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全部の攻撃を避けてから青年はため息を吐く。 「つまらん」 ヒュン! 風を切る音が鳴り、全ての盗賊を倒した。 「…………」 圧倒的な速さに一刀は言葉が出なかった。 釣竿を肩に担いで青年は一刀から篭を取る。 「あ、あの……」 お礼を言おうとした途端、目の前から青年の姿はなかった。 「………あれ?」 周りをキョロキョロと見ても姿は見えない。 「確かにいた………よな…?」 現に一刀を襲った盗賊は倒れていて呻いている。 「とりあえず、この盗賊達をどうにかするのが先決か」 そんな一刀を後ろから青年が見ていた。 「………あれが北郷一刀……」 音も無くその場から姿を消してしまう。
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