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全部の攻撃を避けてから青年はため息を吐く。
「つまらん」
ヒュン!
風を切る音が鳴り、全ての盗賊を倒した。
「…………」
圧倒的な速さに一刀は言葉が出なかった。
釣竿を肩に担いで青年は一刀から篭を取る。
「あ、あの……」
お礼を言おうとした途端、目の前から青年の姿はなかった。
「………あれ?」
周りをキョロキョロと見ても姿は見えない。
「確かにいた………よな…?」
現に一刀を襲った盗賊は倒れていて呻いている。
「とりあえず、この盗賊達をどうにかするのが先決か」
そんな一刀を後ろから青年が見ていた。
「………あれが北郷一刀……」
音も無くその場から姿を消してしまう。
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