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「はぁ~」
「ご主人様、今は警邏中です。気を抜いてもらっては困ります」
翌日は愛紗と一緒に街を警邏しているのだ。
「ん~……昨日変な奴に会ってさ」
「それは、盗賊を倒したという男ですか?」
「うん。何か幽霊みたいに現れたりいなくなったりするから、もうわけわかんなくて……」
「気配を消して去ったのでしょう」
「何で気配を消すんだ?ただの釣り人なのに」
「確かに………」
街の中心に行くと、人の賑わいが増えてくる。
「ここもだいぶ人が増えてきたな」
「ええ。3つの国が協力するようになってから、人が明るくなりました」
「ん?」
一刀が気づいた先には昨日の青年がいた。
「いた……」
「ご主人様?」
「おーい、そこの釣り人さーん!」
大声で話しながら近づいてみると青年も気づいたようでこちらを見る。
「愛紗、行こう」
「あの男がご主人様を……?」
近くにいくまで青年は待っていてくれた。
「よう。また会ったな」
「あぁ。天の御遣い様」
「その名前で呼ばれるとむずかゆいな」
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