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「で、肝試しってどこでやるの??」
歩きながら美佳が
香織に聞く。
現在、あたしたち5人は
香織を先頭にして、
肝試し会場に向かっていた。
もちろんあたしも
しぶしぶついていく。
本当行きたくなかったけど、
ご飯を食べ終わった頃には
ちゃっかり隼人による
いらないお迎えが
待っていて、
あたしは仕方なく
肝試しに行く羽目になった…。
「ん―とね―"三条トンネル"ってところだよ」
「三条トンネル!?」
美佳の質問に答えた
香織の言葉に、
隼人が驚いた表情を見せる。
「…どこそれ……」
聞いたこともない
単語に首を傾げると、
隼人は"知らないのかよ!"と
声をあげる。
隼人の話によると、
三条トンネルは
ここら辺では
有名な心霊スポットらしい。
トンネルに入ると、
幽霊に悪戯されて
幻覚を見たり、
ハンドルが勝手に動いたりして
事故に遭う車が
後を絶たないとか。
おかげで今は、
通行禁止の看板が立っていて、
車は入れないようになってるが
人は普通に通れる。
もちろん、
いくら通れるからと言って
あんなトンネルにわざわざ
足を踏み入れる人なんて
いないだろうが…。
「俺、一度行ってみたかったんだよなぁ」
ウキウキしている隼人。
「…………。」
あたしは、そんな話を聞いて
ウキウキどころか逆に
足取りは重くなっていた。
隼人は何が楽しいのか
全くをもって
理解できない!!!
そんな怖いところに
行くって知ってたら
意地でも来なかったのに…!
てか帰りたい…
帰っていいですか…
切実に。
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