299人が本棚に入れています
本棚に追加
/87ページ
――――
翠「咲……これは無くないか……?」
咲「そうー?でも、面白いだろ?」
『オバケ変身エリア』に入ったオレ達はすぐにクジを引き、それぞれ紙に書かれた衣装に着替えた。
オレが引いたのは『白装束』。
昔ながらの日本のオバケだ。
白装束を羽織り、薄く白粉を付け長い黒髪のカツラと三角のヤツを被れば完成だ
……一方、咲はボロボロの鎧に血塗れの折れた刀、それと頭に刺さったように見える矢、などを身に着けている。
一言で説明するなら、『落ち武者』だ。
正直怖い。
咲と分かっていても、地味にリアル過ぎて怖い。
とりあえず、その姿を写真に収めといて、後で咲君に見てもらおう。
翠「咲。咲の分も写真撮ったげるから、デジカメ貸しな」
咲「マジ?サンキュー。
カッチョよく撮ってねーwww」
翠「落ち武者にカッコよくなんて無理だろ。せいぜい英雄の引き立てぐらいにしか役に立たねぇよ(笑)」
咲「いや、分かんねーぞ。オレがイケメンオーラを放てば直ぐに女子が黄色い声援を上げながら飛び付いて来るはずさ(キラッ」
翠「青い悲鳴と飛び退くの間違いだろwww」
などと会話をしながら朱達を待つが、一向に現れない。
だがすぐに、もしかしたら自分達が早過ぎただけなのかもしれないと思い直す。
咲「生徒会メンバーのオバケは何かな?
オレ、チョー楽しみ!!」
翠「お前は金儲けしたいだけだろwww」
.
最初のコメントを投稿しよう!