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ドンッ――!!
身体がスローモーションの如く、前のめりになる。
(私、転けるっ!)
と感じて、体勢を立て直そうと試みる。
が、時すでに遅し。
目の前には机の角。
(……っ!!)
もう、ぶつかる…!
ガシッ――!!
前傾姿勢をとっていたはずの私の身体は、いつの間にか垂直に床に立っていた。
「!?」
びっくりして振り返ると、見知らぬ男子生徒がいた。
いや、このクラスの男子なんて全く知らないから、見知らぬのは当たり前だけど。
「大丈夫??」
目の前の男子生徒が心配そうにこちらを覗きこむ。
「ひぇっ、ひゃい(えっ、はい)」
うわぁ…めっちゃ噛んだぁぁぁ((orz
笑われるぅ…絶対笑われるよぉ…
そして案の定、
「はははっww」
私は笑われた。
目の前の男子はお腹を抱え、
「止まんないんだけどww」
と言いながら大爆笑している。
誰なんだ、誰なんだコイツ!?
「あ、あの」
「wwwwww」
ダメだ。会話不能だよ、この人。
「ありがとうございましたっ」
そう言って、足早に教室を出る。
「あっ、待って!!」
後ろで誰かが誰かを呼び止める声がした。
…そんな気がしたが。
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