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「ねえ、君。」
「……?」
下を向いて泣き続ける私の隣りがふわっと暖かくなった
声がした方に顔を上げると翡翠の色が見えた
「なんでこんなとこで泣いてんのさ。ここ人が通る道なんだからって言わなくてもわかるでしょ」
「あ‥すみません…。すぐに退きます…」
そう注意をされ、更に泣いてしまいそうだったがなんとか堪えて道の端へ退いた
その人はその様子を見届けてからまた街の中に消えていった
「こんな知らない所で私…どうしたらいい…?」
またポツリと呟き、目頭がジ‥ンと熱くなりポロポロと大粒のような涙が流れた
そんな私に呼応するようにザーッと雨が降りだし、全身を濡らした
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