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「えっと…私は雨野凜(アマノ リン)と申します。私ここが何処なのかさっき町の人に聞くまで分からなかったんです。」
「はあっ…!?何意味の分からねえこといってんだお前」
「私も全く意味が分からないんです!分からなくて困ってるからここへ来たんです…。ついさっきまで道場で練習しててお兄ちゃんに連絡しようとしたところでいきなり倒れてしまって…目が覚めたらここにいたんです」
「信じられないな。そんな話をどう信じろってんだ」
呆れたように吐き出す言葉にズキリと心が痛む
キュッと道着を握りしめ、どうすれば信じてもらえるかと考え、思考を張り巡らせる
「……これを見てください。」
「なんだ…?これ」
考えた結果、出てきたのは携帯や道着に入っていた薬を見せて信用を得ることだった
携帯を見せると部屋にいる人全員が興味を示し、不思議そうに触ってみたり画面をタッチしたりしていた
「へー、なんか面白いねこれ。」
聞き覚えのある声にふとその人を見ると彼も私に視線を向け、いいことを思い浮かべたように口角を上げ、意味深に微笑んだ
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