桜の蕾が咲く頃に

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そんなこんなで歩きつつ、私はあることに気付いた 「漣兄さん、心配してるかな…」 そう、私はいつも道場から家に帰ると漣兄さんに一言メールを入れているのだが、今日はそれをしていない 「携帯……持ってたよね。確か…」 ゴソゴソと道着を漁ると確かにそれは見つけることができた 「あったのはいいけど……電波ない‥」 唯一の連絡手段である最後の砦もあっさりと蹴落とされてしまった 「連絡もできないしここが何処なのかも分かんない…こんなことってあるの‥?」 はぁ…と重い息を一つ、人を探してまた歩き出した .
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