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「だって…、お兄ちゃん怒らない?」
「話があるって、ここにやって来たのは美奈自身だろ。怒るも怒らないも、まずは話の真意を聞かないことには俺だって何とも言えないだろ」
それを聞いた、ねねが哲弥に近寄ってきた。
「パパ、美奈ちゃんにそんな言い方をしちゃダメでしょ。もっと優しく言わないといけないんだよ」
「あ、あぁ…、そうだな。今のはパパが悪かった。整理は終わったのか?」
ねねが話に介入してきたことによって、余計に美奈からの話が進まない。
「整理は終わったけど、ガムテープがもう全然ないよ」
「じゃあ、もう少ししたら一緒にガムテープを買いに行こうか」
「はーい」
元気な返事をした工藤ねねは、喉が渇いたのか、冷蔵庫へ向かって行った。
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