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しかし中々レジの列は縮まらない。
段々ねねは退屈になって周りを見渡している。
すると何かを見つけたかのような表情をしたねねは、小さな2歳くらいの女の子を暫く見つめていた。
女の子も同様にねねの視線に気づいたのか、引き寄せられるかのように見つめ返す。
「ねぇ…パパ」
ねねは女の子を見つめながら哲弥を呼ぶ。
「ん?な、何?」
上の空で並んでいた哲弥は慌ててねねに返事をした。
「あの女の子…、何となくだけど、ねねちゃんに似ているね」
「似ているの?ねねのソックリさんかな?」
哲弥は苦笑しながら、ねねが見つめる方向に目をやる。
驚く程に見つめ返している女の子は間違いなく2歳の頃のねねにソックリであった。
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