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「ほ、本当だ…。ねねがもうひとりいる…」
思わず女の子を見た父親の哲弥ですら驚く。
『世の中には自分とソックリな人間が三人いる』なんて言葉がある。
この女の子の場合はその三人に入るくらい我が娘の工藤ねねに似ているのだ。
「ねねちゃんと同じ髪型だし…」
「そ、そうだな…、髪型も顔も…あの子はねねだね」
女の子が近づいてきた。
「可愛い」
ねねはそう言いながら、女の子の頭をゆっくり撫でる。
撫でられた女の子が何とも言えない笑顔を見せた。
ようやくレジの順番が回ってきた。
哲弥は支払いを済ませる。
「よし…、ねね…女の子とバイバイして喫茶店に入ろう」
目的の物を購入した哲弥はねねにそう伝えた。
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