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「はーい、じゃあまたね!!バイバイ!!」
哲弥の言葉を聞いたねねは女の子に手を振った。
「じゃあ、フードコートに行こうか」
「うん!!」
哲弥はねねが迷子にならないように手を繋いで歩く。
大して店内は混んではいないが、ねねは昔から天然なくらい激しい方向音痴である。
一度、はぐれてしまうと中々ねねと合流するのは困難だ。
だからいつも手を繋ぐのである。
「あれ?」
ねねが何かに気づく。
「どうした?」
「パパ、あの女の子が付いてきてるよ」
「え!?」
慌てて哲弥が振り向くと、いつの間にか後ろには先程の女の子が一緒に付いてきていた。
「ま、参ったな…」
哲弥は髪の毛を掻く。
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