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あれから一年の月日が流れゆく中で何度涙を流しただろう…
「早矢ちゃん」
「遅いよ~」
「ごめん!!」
私は勝手な女かもしれない。
遊人にあの日、別れを告げてからしばらくして大介くんと付き合い始めたのだから。
私は勝手な女かもしれない。
一年前のあの日から遊人と話さなくなった。
やがて春休みがきて、学年が上がり、クラス替えがあった。
遊人とはクラスが離れてホッとしていた自分がいたこと、少し残念がった私は勝手な女かもしれない。
「行こうか」
「うん」
並んで歩いた街を、今は大介くんと手を絡めて歩いているのに、なぜか思い出す遊人の温もり。
私は勝手な女かもしれない。
勝手だよね……
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