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ついに桃は乙場阿さんの目の前まで来ました。
…
……
………
しかし、乙場阿さんはスルーし、桃を見送りました。
『あんなにバカでかくて、しかも擬音喋る桃を拾うバカはいないだろう』
ごもっともでした。
しかも、川を流れてきた桃なんて衛生上かなりヤバいでしょう。
乙場阿さんは気にせず、洗い終わった洗濯物と、全自動洗濯機を持って帰路につきました。
『…って…れ…』
その時。
乙場阿さんの背後から声が聞こえました。
『待ってくれ~』
乙場阿さんは振り返らずにダッシュで家に向かいました。
振り返らずとも、声の主がさっきの気持ち悪いくらいバカでかい桃、略してキモバカ桃だと解っていたからです。
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