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ゾンビをすり抜け、壊れた車を乗り越えて進むと
軍隊が最初に敷設した簡易の野営地があった
「バリケードが破られてる……
バリケードとしては失格ね、誰が作ったのかしら?」
木製のバリケードは酷く壊されており、フェイが触れた瞬間崩れてしまったが、残った有刺鉄線にはべったりと血がついていた
「有刺鉄線でもゾンビは止められなかった、それで殺到するゾンビに慌てて逃げた……か」
テントの中へ入ると、物資がほとんど残っており
銃器や医療器具も散乱している
「あら、良いのがあるじゃない」
フェイは開けっ放しのボックスの中にある武器の中からP-90を拾うと、スペアマガジンを数本ポーチに入れた
「さて、後は止血剤と包帯くらいかしら……」
できるだけの物資を貰うと、フェイはそそくさとテントを出て先に進む
安全の確保されていない場所に留まるのは危険だと知っていたからである
(会社まで装備がもてばいいけど……)
『パァン! パァン!』
「銃声?」
テントを出てすぐにフェイの耳に銃声が届いた
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