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僕が目を覚ました後、男は僕に言った。
「君は、二種族間に生まれた子供だ。ざっくり言えば本来あり得ない存在なのだよ。しかし君はあの白崎さんの子供だ。絶対に死なせたりはしないよ」
男の声には僕に理解しきれない思いが隠っていた。
「そしてようやく検査可能対象範囲内になった君の種族能力割合を調べてみた。そしたら………光30、闇70%だった。二種族間のハーフ…初めて聞くよ」
僕は今、4歳である。しかし能力が安定したため検査を実施したらしい。男は続けた。
「君をまだ外の世界に放る訳にはいかない。だから僕が育てる。そして、必ず白崎さんのもとに返してみせる!!」
男は目に涙を浮かべながら叫んだ。
僕はふと質問した。
「な……まえ…。なまえ…は」
すると男は驚愕の表情を露にした。そして答えた。
「私は…千島照だ」
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