四章 ―キシなんて嫌だ―

2/8
202人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
チリンチリンチリンチリン 歩を進める度に首につけられた鈴が鳴る 最初の頃はうるさくて嫌だったけど 慣れた今じゃ結構気に入ってたりする チリンチリンチリンチリン 今どこに向かってるかって? 決まってるじゃねぇか 朝餉だ A・SA・GE☆ あー 腹減った ガヤガヤガヤガヤ 「あっ!キミじゃん! おはよー!!」 『おぅ!おはよっ!平助』 広間には隊士のほとんどが集まっていて 土方と救い主(近藤)を待っている という状況だ 「土方さんが寝坊で遅れんのはしょっちゅうだけどさ 近藤さんまで遅れんのは珍しいよな」 「確かに 平助の言う通りだな 何かあったのかもな」 平助に相槌を打ちながら俺の頭をグリグリと撫で回す左之 これが結構気持ちいい 「昨日の晩 飲み過ぎたんじゃねぇのか?」 『救い主を新八と一緒にすんな!!』 シャーッ 救い主を愚弄したともとられる新八の発言に思わず牙をむく 「…俺こいつに何かしたか? すっげー嫌われてる気がすんだけど」 「キミは新ぱっつぁんの行動、言動、体臭が気に入らないんだよ なっ?キミ?」 俺の気持ちを代弁した平助 俺はニャォンと甘えるような声を出して平助の膝にすり寄った
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!