一章 ―狼の集団―

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門から入るのはやっぱ猫らしくねぇかな… うん 塀登って入ろ そっちの方が全然猫らしい 『よっと!!』 トンッ おっ!? 意外と綺麗なところだな  ~~~フワ~ッ~~~ んっ? クンクン クンクン おいしそうな匂いがする こっちだ!! 行ってみよ!! タッ!! ---------------------- 『わぁ!! 旨そうな魚!魚!魚!魚! 魚の宝石箱やー』  グゥー 旨そうなもん見たら急に腹減ってきた… そういや今朝からなんも食ってねぇや ・・・・さっきから魚が俺に向けて 食ってくれオーラを出してる し、しかたねーな そんなにオーラ出されたら食うしかねぇだろうが それに こんだけありゃ1尾ぐらい無くたってバレねぇよな タッ パクッ ギュッ 『ぐぇっ』 「人の食料を勝手に取らないでくれるかな 猫ちゃん」 魚をくわえた瞬間 何者かに首根っこ掴まれちまった おかげで変な声出しちまったじゃねぇか!! つーか 俺オスだから!! 猫ちゃんじゃねぇよ!! 猫くんだ!! むしろ猫様だ!! バカじゃねぇのか こいつ そんなことも分かんねえのか? 『そんなんだから壬生狼って呼ばれんぎゃぁぁぁぁあああ!!!!』 気がつくと喉元に包丁がつきつけられてるし!! 首根っこ掴まれたままだし!! ひやぁぁぁ まだ死にたくねぇよぉぉ 「ねぇ いつまで魚くわえてるのさ 早く放しなよ」 だ、だって この魚が 食ってくれオーラ出してたんだもん 俺悪くないもん 「聞こえてるの?猫ちゃん」 『猫ちゃんじゃねぇぇぇぇえええ!!!!!!』 シャーッ!! たとえ魚を放すとも これだけは譲らねぇ!!!! 「総司 その辺にしておけ」 救世主あらわるー!?
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