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良く晴れた3月最後の日曜日。
今日は引っ越しの日です。
大学までは実家から通ってたけど就職を機に一人暮らしをすることになった。
従姉妹が4月から海外赴任になり住んでいたマンションが、偶然にも職場から近く帰って来るまで格安で貸して貰えるのだ。
家具ははそのまま残して行ったので身の回りの物だけを持って祐介の車で運んで貰っていた。
マンションに着くと開口一番に祐介が呟く。
「社会人一年目のくせにこんな良い所住めるなんて……
咲、お前生意気」
確かに広々としたリビングとキッチン。
寝室ともう一つ部屋があり一人暮らしには勿体ないくらい広い。
従姉妹はインテリアデザイナーなのでセンスの良い家具がお洒落な室内を演出している。
「確かに……月5万じゃあ絶対に借りられない部屋だよね。明姉に感謝」
「部屋一つ余ってるから俺もここ住もうかな?」
「何、馬鹿言ってんの?
祐介だってちゃんと部屋借りてんじゃん」
「はぁ?1DKのボロアパートだぜ。
こことは全然違うし」
そう、祐介もここから5分以内の所にアパートを借りたのだ。
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