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「宏太、サボんなよ!」
宏太たちが
2年になってからの初仕事
入学式の準備で
生徒会室は大忙しだ
疲れた目と体を休めようと
ソファに座り込んだところで
怒鳴り声を浴びる
「は~い…、」
ソファに体を沈めたままの
宏太のこえに
会長である八乙女光は
眉間にシワを寄せた
つかつかと歩み寄り
軽く腕をあげると
そのまま宏太に振り下ろす
「いてっ」
「今日から俺らがやってかなきゃなんねぇんだから仕事しろ、仕事」
軽い拳骨を振り下ろされた
宏太はしかたなく
状態を持ち上げた
そう言えばかいちょーは
ずっと働きっぱなしだ
ふとそう気がついた宏太は
ソファからちょっとだけ
身体を浮かせて
光とあたまを撫でる
「かいちょー、偉い偉い」
なにか言いたげだった光は
気の抜けるような
笑みを浮かべた宏太に負けて
そのまま自分も
ソファに腰を沈めた
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