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「弱ぇな。クズはおとなしく、てめぇのチンコ咥えて死んでろ」
安藤翼(あんどうよく)はそう言ってつばを吐いた。地面に転がる成年男性4人はピクピクと体を痙攣させるだけで起き上がる気配がない。翼の後ろで呆然と立っているゴスロリ服に金色というよりは黄色い髪をツインテールに結いあげた少女は、震えるわけでもなく、泣くわけでもなく、笑う訳でもなくただ翼の背中を見つめていた。
「はぁ、おい、餓鬼。ここは餓鬼が来る場所じゃねーぞ。ささと帰りな。」
風俗店が連なる場所、某風俗店でオーナーをしている翼は店のゴミを捨てるために裏路地へとでた、その時に少女が男に絡まれているのを見つけたのだ。夜の街には似合わない、あどけなさが残った少女は何も言わずに翼に抱きついた。
「パパ。」
「…は?」
少女に抱きつかれた事と、聞きなれない単語に翼は体を強張らせた。けれども、少女は「パパ、パパ。」と呟き翼を離そうとはしない。意味もわからず頭を掻き少女を離そうとするがなかなか離れる気配はなく、それ以上に少女の力は強くなる。
「お前、迷子か?」
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