恋人

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彼女をベッドに下ろして、覆い被さろうとしたが…部屋の空気がそうさせなかった。 彼女の香りと生臭い男の臭いが寝室を漂っていた。 「また…男か…」 目を閉じ、溜息を一つ。 「キミカ…明日の21時に来るから…生臭いシーツは洗っててくれ…頼む…」 彼女を抱けないまま、マンションを出た。  ―愛してるんだ― .
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