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痛みに悶絶する最中、無情にも槍の雨が沙希と慎を目標に降り注ぐ。
「────!」
無数の槍が、自分の体を貫くのを目の当たりにしつつも、不思議と感覚は無かった。
途切れゆく意識の中、彼女だけが、
「やっと......一つになれたわね」
今までにないくらいの柔らかい表情で微笑んでいた。
「僕は......」
もう────戻れない。
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