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自分に出来る説明はこれまで。
後は駆から来るであろう質問に答えれば『フラグ』は完成する。
「……その話が本当だって証明出来る?」
「角筈乃々に聞いてみなよ。多分『君を苦しめた湯浅詩音はもう懲らしめた』とか言えば正直に答えてくれると思う」
「……なんで今言うの?」
「子供みたいな意地を張ってただけだよ。でも虹が隣にいてくれるようになって君への憎しみが消えた」
――その頃の虹タン――
「ねぇ聞いてる?聞いてるわよね?さっさと答えなさいよ。ほら復唱」
「わ……私みたいな……生きる価値がない者が……生意気を言ってごめんなさい……」
「全然聞こえないわよ?また首締められたいの?」
「ヒィッ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」
――詩音視点――
頭を下げ続ける詩音とどうすればいいかまだ迷っている駆。
しばらく膠着状態が続いていたが、先に動いたのは駆。
頭を下げる詩音へ右手を伸ばし、その表情はいくらか和らいでいた。
「……今まで君を誤解してたみたいだね……僕からも謝らせてよ……ごめん……」
終わった。
王道主人公は、疑問が浮かべばまず『信じる』ことから始まる。
見えないように口の端を限界まで引き上げ、次の瞬間には自分でも吐き気がするような爽やかフェイスで駆の手を取った。
「今まで意地を張り続けてごめんね駆……恋ってのは厄介だって思い知らされたよ」
「初めて名前で呼んだね……こっちこそ今まで気付かなくてごめん」
こうして2人は友達となった。
嘘を散りばめた虚実に騙され……。
――その頃の虹タン――
「はいもう一回」
「も゛う゛がん゛べん゛じでぐだざい゛!」
「反抗してんじゃないわよこの悪臭寸胴猿女。ギャーギャー言ってるとその舌カッターで蛇みたいに先を2つに分けるわよ?」
「イ゛ヤ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァァァァァ!!!!」
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