#0、事情

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セルと快斗… それぞれに設けられた自室に荷物を置き着替えを済ませると、社長こと表では寮の管理人兼ね国王である人物のもとへと足を運んだ。 「入るぜ、社長。」 国王の返事も待たずにガチャ、と扉を開く。 「おう、来たなセル。話があるんだ。快斗の隣へおいで。」 社長椅子に腰を据え、ニコニコと柔らかに笑う若い男。 この男こそシンザース王国国王。 その名を、[江倉幻些(エクラゲンサ)]という。 世界で二番目に若い国王として有名な人物である。 …セルは、さっきとは逆に先に来ていた快斗の隣に立った。 すると幻些は話を始める。 「二人とも進級おめでとう。今日の晩飯はいつも以上に腕を振るうから、楽しみにしておいてくれ。」 そして一枚の紙を手に取り、さて、本題だ。と再び話を進める。 「本当に申し訳ないんだが、明日、早速学園を休んでもらわなければならない。新しい情報が入ってな…」 そう、此処は裏世界。 能力者が集う場所。
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