剣道

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重い剣道の道具一式を背負い俺らは川沿いをひたすら歩いた。紅葉染まる季節に道着は少し肌寒く、時折村山はクシャミをしていた。 あたりが暗くなり始めた頃、俺達は作戦通り少し人里を離れた竹藪にたどり着いた。 すぐそばに川も流れているし、畑もある。 「村山!歩き疲れたやろ?今日は早めに寝て明日から住むとこ作ろう!」 「そうやな~!たかし見てやこのタケノコ!枕に丁度ええで~!」 村山の言うように俺らはタケノコを枕に寝る事にした。 村山はタケノコが枕にちょうどええと言っていたが、タケノコ枕は時代錯誤も華々しく高反発枕でささくれもあるし肌の弱い俺には全く丁度ではなかった。 こんな枕は金利手数料を全額負担でも買う奴はいねえ! 小一時間ほど俺たちはみかんを食べたり明日からの作戦を話合ったりしていたが、疲れた俺は結局タケノコを枕にし眠りについた。
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