2/4
前へ
/8ページ
次へ
安西祐希はどこにでもいるような高校生 ただ少し女顔で平均より小柄なだけだ 彼には親はいなく親戚たちにも厄介がられているため現在は一人で暮らしている ある日学校から帰宅途中に誰かが倒れているのを見つけた 「あの・・、大丈夫ですか?」 近くまで行き倒れている男に声をかけた 「・・・・・・」 男は祐希の顔を見るだけで返事はしなかった 「あ・・あの、血が・・・き、救急車呼びますか・・・?」 恐る恐る尋ねると 「大丈夫だ 余計なことはしなくていい 」 「す・・・すいません・・」 ビクッとなりながら謝り立ち去ろうとすると男が 「お前・・・名前は?」 「え・・?・・あ、安西祐希で、す・・」 「ゆう・・き・・・か、心配してくれたみたいだったな きつく言ってすまなかった」 意外な言葉に祐希はこわばっていた顔が緩み笑顔で 「いえ、あのこんな物しか今はありませんが・・これで血を止めてください」 と言いながらハンカチを取り出し渡してその場をあとにした
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加