見当違い

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瀬那は訝しげに俺を振り返る。 「お前ぇが無防備だーって話だ。」 「…意味が分からん。」 首を傾げる瀬那に俺は総司がしたようにして見せる。 「一日中お華が見えてたらしいぜ?」 言った瞬間沸騰した。 「やだっ!本当に?!」 狼狽える瀬那に一歩近づくと手で制された。 「待って。まだ水浴びもしてないから寄らないで。」 「気になんねぇ。」 ほんと妙なところで女だよな。 「阿呆。気にするのは…わた…っくしゅっ!!」 おいおい。 「今風邪なんてひくんじゃねぇぞ。情勢がわりぃ。」 俺の羽織を掛けようとすると戻された。 「今どうなってるの?」 しっかりと着せ直され紐を結ばれる。 ―――臭いしねぇし。
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