見当違い

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「総隊長!源さん!!お帰りなさい!!」 伏見奉行所に到着すると隊士達がわらわらと駆け寄ってくる。 まぁ…考える必要もないくらい奴らが出迎えたいのは私達が担いできた豚どもだが…。 「これ冷暗所に運んでおいてください。私は報告がありますので。」 隊士達に荷物を預ける。 干し肉以外にも,味付けした肉も入っているためか…隊士達の鼻が豚化している。 「ねぇ。」 うっきうっきと運んでいく隊士達の後姿に声を掛ける。頬を緩ませながら振り返った阿呆どもににやりと笑む。 「数を全てつけてあると言ったら…信じますか?」 言った瞬間,血の気が引いた。 ―――あぁ。こいつら間者には向かない。 「瑞人。そんなに脅しちゃだめだよ。」 「ふふっ。真偽の程は…私の手の内ですがね。」 ポンポンと着物の上から雑記帳を叩き奥の間へと進む。後ろで源さんが「ちゃんと皆の分あるからね。」などと優しく宥めていたが…。 後ろめたい気持ちがなけりゃなんてことない台詞なんだけども。 ねぇ?
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