見当違い

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スッ――― 「……総司どうだった?」 二人を放置し奥の間で暖をとっていると少しばかり鼻を赤くしたトシが入ってきた。 「今近藤さんのの所に預けてある。ぎりぎりまではそこに置く。容態は…戦次第だ。」 「…そうか。」 ドサッ…きゅぅっ――― 「あったけ…。」 「っ!ちょっ、ここどこだかわかってる?」 さも当然のように私を後ろから抱き込む。背中が急に冷えて自然と体はビクついた。 「こんくらい構わねぇだろ。」 「…この状態で戦の話をするわけ?」 まぁ…いいけどさ。だ、誰もいないし。 だけど殺伐としないか? こちら側の状況を教えて頂きたいんだけど。 「今近藤さんが伺いに行ってるところだ。大して変わっちゃいねぇよ。」 肩に顔を埋めぎゅっと力を籠められる。 後ろからでよかった。 だって顔がにや… 否,頬がゆる… 否,否,口端があ… ……………。 とにかく後ろからでよかった。
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