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私の視線は主任の胸元辺りで止まり、けして交わることはない。
「ん。わかった」
加賀谷主任はそれ以上何も言わず、背中を向けて席に戻っていく。
私はその背中を一瞬横目で盗み見してから、コーヒーカップへと視線を移すと大きなため息をついた。
さてと。
課長は砂糖とミルク、笛吹主任と私はブラック。
そして加賀谷主任は…砂糖だけ。
それぞれ間違えないようにトレーに並べて給湯室を出る。
まずは新聞を読んでいる課長の元へ。
その後、雑誌を読んでいる加賀谷主任のところへ。
「主任、お待たせしました」
彼は雑誌から目を離さずに「そこに置いといて」とコースターを指さす。
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