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チラッと父を見ると、娘のそんな話は聞きたくないのか、つまみをパクついている。
「修ちゃんは行かなかったの?」
「俺は係が違いますから」
「そう。でも今度は一緒に行って様子みてほしいわ」
「お母さんっ」
さすがに聞いていられなくて、母をたしなめるが彼女もまったく動じない。
そして、もう別の話題を持ちかける。
「しかし、姉さんが義兄さんの海外赴任について行くなんてねぇ。
昔は飛行機も怖いって言ってたのに。
修ちゃん、いつでも叔母さんとこにご飯食べにきていいんだからね」
「そうだぞ。うちは花しかいないから晩酌の相手がいなくて寂しかったんだ。気にしないでちょくちょく来るといい」
父もお酒が入っているせいか、機嫌がよくて楽しそう。
とにかく両親は昔から母の姉夫婦の子「修」が大好きなのだ。
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