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撫でられると…
その大きな手のひらを自分のモノにしたくなる。
声に出してはいけない言葉が喉元に引っかかって苦しい。
彼の手を払って「おやすみ」と言い残し、階段を上がって自分の部屋へと逃げ込んだ。
手にしたバッグを床に放り投げ、ベッドに突っ伏す。
いつから…。
いつからこんなに苦しくなったのだろう。
従兄なのに、こんな感情はおかしい。
そんなことは自分が一番わかってる。
何度もこの感情は別のモノだと否定したけど……。
そうじゃないことも、自分自身が一番わかっていて。
この感情の持って行き場がなくてイライラするから、彼に当たってしまう。
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