4401人が本棚に入れています
本棚に追加
ブラウスを羽織ったところで「おはよう」と声をかけられた。
驚いて振り向くと倉沢かおるさんだった。
「お、おはようございます」
「何急いでたの~?声かけたのにさ」
私の隣のロッカーを開けたかと思うと、シャツを脱ぎ捨てキスマークの付いた胸元を堂々と晒した。
さっきのはかおるさんだったのか…。
彼女は私より二つ先輩で同じ経理課1係。とても面倒見がいい。
「何でもないです。かおるさんこそ今日は早いですね」
「うん…。今日は相手の家から真っ直ぐきたから。眠い…」
やっぱり、そういうわけか。
まだ半分寝ているような顔で、着替えをしている。
私はこの人の飄々としたところが好きだ。
いつもビクビクしている私とは正反対で憧れる。
最初のコメントを投稿しよう!