第2章 彼のコーヒーミル

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エレベーターを降りて、修ちゃんの背中について行くと「ここ」と鍵を差し込んで。 促されて一歩玄関に入ると、整頓された室内が見えた。 「入って待ってて」 「いいの?」 「なんで?」 不思議な顔をして上着を脱いで、ネクタイを緩める。 そうだよね…。 女とみなされていない私は入っても何の問題もないわけで。 「じゃ、お邪魔します」 従妹の特権だと思うことにして、部屋にあがる。 小さなキッチンのほかに、リビングと寝室? 修ちゃんはその部屋に入って、着替え中。 独身寮とはいうけれど、間取りは案外広いみたい。
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