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その優しさが、今の私を追い詰めるから。
「ごめん。やっぱり今日は帰る」
手の甲で涙を拭っても、顔を上げる勇気はない。
私の長い髪が顔を覆ってくれててよかった…。
「…わかった。送ってくよ」
「いい…」
「その顔じゃ電車に乗れないだろ」
「…」
修ちゃんに甘えるのはこれで。
これで最後にしよう──。
***
───数日後。
自宅に修ちゃんから小包が届いた。
中身は、あの時見たのと同じ蓄音機型のコーヒーミル。
≪Happy Birthday≫のカード付で───。
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