★家族と書いてファミリーと読む★

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「さて、取り敢えず、用事も済んだ事ですしそろそろ行きますか」 俺の髪の毛を予め準備していた小さな封筒に入れるジルベルト 俺は俺で漸く、自由になった体を伸びをして解す 何気に無理な姿勢を強いられていたせいで筋が痛い 流石、イオンの兄だけあって異質 血は繋がって無いって言ってたけど疑わしいくらいに、気質が似てる気がする キチガイ臭はするがどちらかと言うと、鬼畜寄りだろうことは確かだな 『余談だけど、今回の俺への接触って事前に仕組んだもの?』 「いえ、偶然ですよ。飛んで火に入る何とやらですね」 何故、そこで日本のことわざ? コートに付いた雪を手で払う 此からの事を考えると頭が痛いが、毛髪を渡してしまった以上はノエルの件でも何か起きる予感 失われた血統‥‥ ややこしい事になって来たな しかも、このジルベルトとかイオンにも関係あるみたいだし 本当はこんな大人しくDNAの提供なんてしたく無いとこだけど 車の中には、守ると約束してしまったジェロームがいるので抵抗は断念 ジルベルトが“只の人”だったなら良かったんだけど、生憎、常人でない鬼畜 倒す自信がない訳ではないが、リスクが有るのが頂けない 「行きますよ。いつまで呆けているんですか? クロは本当にどん臭いですね」 今は大人しくするしかないか‥ 『はいはい、今乗りますから待って下さい』 .
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